ここは、ウミネコの一大渡り基地である天然記念物・蕪島(かぶしま)。
もともと確かに島でしたが、旧日本軍が埋め立てて地続きにしたそうです。
タクシーを降りた途端、既にそこは
食糧らしきものを持った人=即包囲
の無法地帯でありました。
四方八方、猛烈にミャーミャー言ってます。
茶色いのは若鳥のようです。
6月ごろ孵化して、ちょうど今から親子ともども北海道に渡るところです。
冬場は九州辺りで過ごして、春先にまた蕪島に戻って来ます。
いつ爆撃されるか判らないので、心配な人は貸し傘をドウゾ。
爆撃犯はフェンスの上。
「 ”株が上がる” お守りだミャー」
「ママー、おなかすいたミャー」
「知りません、いい加減自分で獲りなさいミャー」
しかしどれが自分の親・子だって良く判るもんです。
なぜ他でもない、この小さな蕪島に毎年大挙して渡ってくるのか不明ですが、
ともかく地元では魚群探知機代わりとして大事にされてきたそうです。
狛犬ごときではなく、まさにウミネコこそがここの守り神です。
アルミ製の輝かしい賽銭箱の左右には
なでると御利益あるらしい、蕪と瓢箪の像が。
そういや「蕪」と「撫でる」って字が似てますな。あと「鳥」と「島」も。
手水鉢が水道式になっているのは、
やはり溜めておくとウミネコが群がるからでしょうか。
”海にいる猫ではありません”
横の小屋には、ウミネコに関する展示もあります。
かなりハイクオリティな自家製写真集もあります。
蕪島のサイトでも閲覧できますヨ。迫力があり非常にオススメ!
ところで、最初にパラッと開いたページがちょうど交尾の章ってのは
一体どうなってるんだ、俺の運。
3べん回ってワンと言え、みたいなもんでしょうか。
どっちにしろ神社の外周も探索してみましょう。
崖の上に並んで正義の味方を待ち伏せる悪の組織
みたいです。
ちなみにウミネコはカモメより目付きが悪いです。
なにしろ、あの白い点が全部ウミネコですからね。
これでも3分の2ぐらいは、既に渡りに旅だった後らしいですよ。
社殿も完全に制圧されています。
一応天然記念物ってことで、監視所に職員数人が常駐しています。
しかしその守り人たちさえも、ある意味劣勢な状況下です。
神社の人達も生活大変です。
洗濯物なんか絶対表に干せんでしょうし
TVでヒッチコックの「鳥」とか観たらシャレになりません。
そういえば昔、予備校の掲示板に
「カミに見放されたらウンは自分の手で掴み取れ」
って激励メッセージが貼ってありました。
青雲の志です。
いえたぶん実際は食うことしか考えてないんですが。
ときに、こんな長い足がキレイに羽毛の中に
折り畳めるのですから大したもんです。
メンチ合戦。
日射しが強すぎないため、
島のすぐ下の砂浜で暫時ノンビリするのも一興です。
後ろ向きで歩きながら不思議な踊りを踊ってる人とか眺めてると
解放的な気分になれます。
ただし海に入ると、身動きしづらいところを
洋上爆撃にさらされそうで、気が引けます。
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