2010年7月22日木曜日

[error:0294] そうだ富士山、行こう。(5/5:下山編)


富士宮ルートは御殿場ルートより賑わっています。



鳥居がゴール目前感を増幅させてくれてちょっと嫌ですが、



今からこの斜面を降りなければいけません。


もう少し下に行くと完全な岩場で、
高めの段差を注意して飛び降りるような場面が連続します。

棒を支えにしているとは言え、結構膝に来ますし
崖に近い場所もあるので結構怖いです。

登りの場合でも、この段差はキツいはずです。


要するに富士宮ルートは短い代わりに
脚の短い人には向かないと言えるでしょう。



誰かが戯れに並べたのであろう小石。

矢印の先が何も無い崖だというのが少々気になります。



ご来光の代わりに日没です。

夏なので太陽そのものは山体の裏、北西側に隠れてますが、
それなりにキレイな光景を拝めました。



反対側には影富士も。空中にまで続いているのが神秘的です。

右上端に月も出てます。



最後の最後、あとはもうここを越えれば杖は要るまいという所で、
靴裏が滑って岩の上に転んでしまいました。


そういえば同じ富士エリア、田子の浦の海岸で偶然拾って以来、
豊橋へ敦賀へ何百kmと一緒に歩いた相棒が、哀れこのように。

しかしむしろ折れてくれたお陰でエネルギーが吸収され、
私自身やカメラなどに大したダメージは無くて済みました。


今までありがとう。ちゃんと持って帰ってやるからな。

こういう「ただの枝」の供養会とかってあるんですかね?



19時20分、富士宮登山口に到着。


時刻によっては使えなかったり、大した短縮にならない事もありますが、
もしや電車はどこかで新幹線に乗り換えた方が早いかな、などと思いつつ、

見えた観光案内所(富士山は夜こそピークなので思いきり開いてます)へ
何となく寄ったのですが、



御殿場5合目でもらったこの時刻表に関して、案内所のおじさん、

終バスは19:00であり、
20:00と20:30は実在しない

とおっしゃるのです。なんですと!!



じっさい2人でバス停に行って見ても、
確かにバス停の時刻表でも19:00が最終になってました。

もらった時刻表(&地図)付きパンフにはしっかり「2010」と
印刷されてるので、去年のをもらっちゃった訳でもないのですが…


呆然としている所にたまたま、
上機嫌な白人の団体を載せた富士急の観光バスが到着し、

2人で一緒に掛け合った結果、本来は回送のはずだったそのバスで
(運転手さんが無線で報告の上)富士宮駅まで送ってもらえました。


いやー、助かった。

バスで1時間の距離を歩くかタクシーか、それとも朝まで駐車場で野宿か
という瀬戸際でしたからね。



考えてみれば、ずいぶん色々な偶然が重なったものです。


まず御殿場口の案内所で ”証拠品” をもらっていたからこそ、
単なる勘違いでは無いと証明できた。

(荷物軽くするため携帯置いてきたので乗換案内を使えず)
何となく富士宮口の案内所に立ち寄った。

たまたま、(路線バスと同じ富士急の)観光バスが来た。
下山があと数分遅かったら多分アウト。

すでに帰りのバス券を買ってあってそれを見せたのも、
もしかすると有利だったかも知れない。



…私も良くあちこちで特殊な事態に遭遇するほうだと思いますが


富士山ほどの超メジャー観光地で、案内パンフの間違いが
私の場合で初めて発覚し立往生
というとんでもない運の悪さ

しかも最終的に偶然何とかなる
というとんでもない悪運の強さ


を再確認できたという事こそが、この旅最大の特徴かも知れません。





どうでもいいですが富士宮駅ホームの、場末感漂う開かずの階段。

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