富士宮ルートは御殿場ルートより賑わっています。
鳥居がゴール目前感を増幅させてくれてちょっと嫌ですが、
今からこの斜面を降りなければいけません。
もう少し下に行くと完全な岩場で、
高めの段差を注意して飛び降りるような場面が連続します。
棒を支えにしているとは言え、結構膝に来ますし
崖に近い場所もあるので結構怖いです。
登りの場合でも、この段差はキツいはずです。
要するに富士宮ルートは短い代わりに
脚の短い人には向かないと言えるでしょう。
誰かが戯れに並べたのであろう小石。
矢印の先が何も無い崖だというのが少々気になります。
ご来光の代わりに日没です。
夏なので太陽そのものは山体の裏、北西側に隠れてますが、
それなりにキレイな光景を拝めました。
反対側には影富士も。空中にまで続いているのが神秘的です。
右上端に月も出てます。
最後の最後、あとはもうここを越えれば杖は要るまいという所で、
靴裏が滑って岩の上に転んでしまいました。
そういえば同じ富士エリア、田子の浦の海岸で偶然拾って以来、
豊橋へ敦賀へ何百kmと一緒に歩いた相棒が、哀れこのように。
しかしむしろ折れてくれたお陰でエネルギーが吸収され、
私自身やカメラなどに大したダメージは無くて済みました。
今までありがとう。ちゃんと持って帰ってやるからな。
こういう「ただの枝」の供養会とかってあるんですかね?
19時20分、富士宮登山口に到着。
時刻によっては使えなかったり、大した短縮にならない事もありますが、
もしや電車はどこかで新幹線に乗り換えた方が早いかな、などと思いつつ、
見えた観光案内所(富士山は夜こそピークなので思いきり開いてます)へ
何となく寄ったのですが、
御殿場5合目でもらったこの時刻表に関して、案内所のおじさん、
終バスは19:00であり、
20:00と20:30は実在しない
とおっしゃるのです。なんですと!!
じっさい2人でバス停に行って見ても、
確かにバス停の時刻表でも19:00が最終になってました。
もらった時刻表(&地図)付きパンフにはしっかり「2010」と
印刷されてるので、去年のをもらっちゃった訳でもないのですが…
呆然としている所にたまたま、
上機嫌な白人の団体を載せた富士急の観光バスが到着し、
2人で一緒に掛け合った結果、本来は回送のはずだったそのバスで
(運転手さんが無線で報告の上)富士宮駅まで送ってもらえました。
いやー、助かった。
バスで1時間の距離を歩くかタクシーか、それとも朝まで駐車場で野宿か
という瀬戸際でしたからね。
考えてみれば、ずいぶん色々な偶然が重なったものです。
まず御殿場口の案内所で ”証拠品” をもらっていたからこそ、
単なる勘違いでは無いと証明できた。
(荷物軽くするため携帯置いてきたので乗換案内を使えず)
何となく富士宮口の案内所に立ち寄った。
たまたま、(路線バスと同じ富士急の)観光バスが来た。
下山があと数分遅かったら多分アウト。
すでに帰りのバス券を買ってあってそれを見せたのも、
もしかすると有利だったかも知れない。
…私も良くあちこちで特殊な事態に遭遇するほうだと思いますが
富士山ほどの超メジャー観光地で、案内パンフの間違いが
私の場合で初めて発覚し立往生
というとんでもない運の悪さ
しかも最終的に偶然何とかなる
というとんでもない悪運の強さ
を再確認できたという事こそが、この旅最大の特徴かも知れません。
どうでもいいですが富士宮駅ホームの、場末感漂う開かずの階段。
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