2015年9月16日水曜日

[error:0742] はまなすときはまなせばはまなせ(猊鼻渓編)

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2015年の9月はシルバーウィーク。

青函トンネルの夜行「はまなす」が来年春には無くなりそうだというのもあって、
前にもやったけど北海道&東日本パスで北海道まで鈍行列車ツアーしますよ!

青春18きっぷをも上回る驚異の割安度を誇る北海道&東日本パス自体も、
「はまなす」が使えなくなると、18きっぷでいいじゃん的な立場になってきますし。
北海道新幹線でなくとも、せめて青函フェリーに乗れるか割引が付けば、
存在意義はかなり維持できると思うのですが、望み薄だろうなぁ。




ともあれ、まず一ノ関からちょっと東に外れた、猊鼻渓駅なるところにやってきました。


今回はまっすぐ青森を目指さず、途中気仙沼に寄り道して1泊し、
青函トンネルを越えるのは2日目の夜にする計画です。

一ノ関の西側には厳美渓という景勝地もありますが、
厳美渓が荒々しい岩場の渓谷(夏に行くと岩の照り返しで超暑い)なのに対し、
猊鼻渓は対照的に、山奥っぽい静かな雰囲気らしいですよ。

駅もやや秘境感がありますが、立地が崖の上だからなだけで、
下は花壇とか公園が整備されてますし、ちょっと歩けばコンビニとかあります。


ちなみに、ひょろっとすぐ到着したかのように思えるでしょうが、
実際は朝6時前からずっと鈍行乗りづめで、すでに午後3時過ぎです。

おかげで数独に一層習熟してきたような気がします。

しかし、まだまだ旅は始まったばかり。




どうやらあれが、猊鼻渓舟下り&土産物屋群。

川をここで堰き止めておいて、ダム湖的な状態にしたところを舟で巡るようです。

なお、件のコンビニのチケット自販機で(つまり東京でも買えるということですが)、
舟下り券が割引購入できます。




ゴザ敷きの大きな船などが多数スタンバっています。

もう少し上流の作業場で建造中のやつもありました。

今日は平日なのでそんなに混んでませんが、平素繁盛していると思われます。




20年ほど前、きんさんぎんさんも来たみたいです。

あの人たちは確か愛知ですから、ここまで移動してきただけでも大したものです。

いやまさか鈍行で来たわけじゃないでしょうけども。




なんだか面白そうだぞ。




ワビサビ=クルージング


さて、いよいよ舟が出ます。
女性の船頭さんが、数十人の乗った舟を棒切れ一本で軽々と進めますよ。
ついでに唄も歌っちゃいます。ハイスキルを要求される職です。


前方の席には、ドイツから来たらしい外人さんが一人。
この人、この日どこに泊まったのか判りませんが
翌日も東北本線内の鈍行列車で目撃しました。

確か平泉で降りて行ったと思いますが、単独行で鈍行列車乗り回して
中尊寺はともかく猊鼻渓あたりを狙うとは、かなりの日本通と思われます。




水は良く澄んでいて、肉眼だと小魚や水底の岩が良く見えます。

カモの艦隊もエサ目当てに頑張って付いてきます。




川が延々と削り続けてきた岩盤。

電車だと舟の時刻とうまく合うのが少ないという難点がありますが、
なかなかオススメの景勝地と評価できます。




唐突に風情のないものが現れてしまいましたが、
なんと、あのへんの車やブルも、この舟で運ぶんだそうです。

そういえば高校の修学旅行で京都保津川下りをやったとき、
中洲に警官が集まってて何事かと思ったら死体があがってたらしい
なんて事があったなぁ。




折り返し地点で上陸。ちょっと歩きまわると、




奇妙な洞窟状の地形とか、ミニ神社とか、
無人土産物売り場(船頭さんにお金を渡す)とかがあります。




そういえば会社の社長が江戸取でした


まさか江戸取(茨城県)志望の中学生が岩手県内で絵馬を書き残しているとは…。

あと、「コクゴのべんきょうおがんばりたいりです」と読める、
問題の切実さがよく伝わってくる絵馬もあります。





クルーズ終了後、仙台駅で買った麦飯牛タン弁当をやっと食べる機会が。
この日は早朝からほとんど何も食べてなかったと思います。

駅弁を買っても、通勤電車型のロングシートだったり混んでたりすると
(田舎の電車でも車両数が少なくて混むことはある)食べにくいですからね。


カイロの強力版が付いていて、紐を引くと肉が温まるタイプです。
触れないほど熱くなります。「塩竈の藻塩」付き。おいしい。




陽も落ちたところで、気仙沼のホテルに移動です。

今度は学生で電車が混んでしまう時間ですね。




これでもホームから駅舎に移動中の風景なのですが、
気仙沼から先は震災後、BRTバスに替わってしまったため、
なんか鉄道駅っぽくない感じになってしまっています。




すでにバスは終わってるくさく、ホテルまでは数キロ歩きます。

気仙沼で泊まることにしたのは「行った事がないから何となく」なんですが、
果たして何が待ち構えているのか?





そんなわけで存在意義は減ってしまいましたが、なかなか派手な駅です。




新聞専用ポスト袋・・・なんでしょうかこれは。見た事のない設備です。




こういうのって、なんとなく印象が強くてつい撮っちゃうんですよね。




それよりさらに印象の強い居酒屋。

「ほのぼの」と「どんとこい」って、どうもあまりうまく共存しなそうな組み合わせでは。




市役所周辺ですが、津波にかなり浸かってしまったようです。

そういえばこの町、今歩いている大通りからちょっと外れると、
いきなり何も無くなってるような印象があります。空き地や工事現場も多いです。

津波で全部まっさらになってしまって、
とりあえず大通り周辺だけ復旧したような状態なんでしょうか。




噂に聞く仮設屋台村のようです。ここも思ったより派手。




自分の泊り先ではありませんが、難攻不落そうな高台のホテル。

手前の柱がエレベーターみたいです。




と思ったら自分の泊まるところも結構な坂の上でした。

まぁ、三陸沿岸では低地の施設は壊滅しているか、新たに建てようとはされない
のでしょう(実はむしろ大地震の起きていない所の方が今後危ないんですが)。

ただ、災害安全性よりも宴会場のうるささとか、当面の問題が色々あったり。



せっかくなので明日もちょっと気仙沼をウロウロしてから、青森に向かいますー。


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